冬の時期になり、窓ガラスを見ると水がしたたっている季節ですね。。
窓ガラスに付いた水滴はそのまま垂れていき、窓の下のところがびちゃびちゃに。。おまけに黒いカビが生えている。。
こんな光景、見たことありませんか?
「ガラスが水滴でビショビショで外が見えん」
「ガラスとサッシの隙間に黒カビが。。」
「おまけにカーテンもビショビショだしカビができてる。。」
最悪ですね。。
このページでは、冬の時期に発生するやっかいな結露について、その原因と対策について解説していきます!
結露が起きる仕組み
結露が起きる原因は「温度によって空気の飽和水蒸気量が異なるから」です。
結局なんだ?ようわからんぞ。。
冬に窓ガラスに水滴が付くのは、夏に冷たいペットボトルの表面がビショビショになるのと同じことです!
冷蔵庫から取り出したペットボトルはすぐに表面に水滴ができますよね?
なぜ水滴が付くのでしょうか?
まず先ほどちょろっと書いた「飽和水蒸気量」です。
私たちの周りにある空気には水分が含まれています。
そして、飽和水蒸気量は「空気が含むことができる水分の最大量」のことです。
この飽和水蒸気量は、空気の温度によって変化します。
空気の温度が高いとたくさんの水分を含むことができ、空気の温度が低いと少しの水分しか含むことができません。
つまり、たくさんの水分を含んだ温かい空気が冷やされ、飽和水蒸気量が減ることで水分を含みきれなくなり、目に見える「水滴」という形になって溢れてしまうという訳です。
では冬場の窓で考えてみましょう。
まず、窓の近くにある室内の暖かい空気がキンキンに冷やされた窓によって温度が下げられます。
その結果、室内の空気は水分を含みきれなくなって、窓ガラスに水滴として出てきてしまいます。
意外とシンプルですよね?!
結露は健康被害も引き起こす
結露は水分なので、カビが発生しやすくなります。
カビが多く住み着いている環境で生活していると、喘息などの気管支系の病気にかかる可能性が高くなってしまいます。
私も子どもの頃、カビだらけの家に住んでいたら軽度の喘息になってしまいました。。。(もう完治はしました)
医療費がかさむだけでなく、健康に生きることができなくなってしまう場合もあるので、命がけで結露対策を行っていきましょう。
結露ができる原因と対策
では、「どのような条件で結露が発生するのか」「結露の発生を防ぐためにするべきこと」について解説していきます。
注意:ここでは主に「これから家を建てようとしている人」へ向けて解説しています。既に結露が発生してしまっている家の場合は、なかなか解決が難しいです。断熱性能が向上するような改修をおすすめします!
窓の断熱性能が悪い
冬の時期、断熱性能が悪い窓ではガラスの表面温度がかなり低下しています。キンキンに冷えた窓ガラスによって室内の空気が冷やされることで、結露が発生します。
ガラスだけではなく、断熱性能が悪いサッシ(ガラスの周りの枠の部分)にも結露が発生してしまいます。
窓に結露が発生してしまうほとんどの原因はこの「窓の断熱性能の悪さ」です!
窓の断熱性能が悪いと、極端に室内が寒く感じられるのでやはり窓の断熱は最優先で考えるべきです!
窓の断熱改修を行う
この場合は、基本的に窓の改修を行う必要があります。
断熱性能の高い窓に改修・変更することで、結露は発生しなくなります。
しかし、窓の改修工事はやはりお金がどうしてもかかってしまいます。
性能の良い窓はそれなりのお値段です。。
ですが、窓の断熱性能を高めることで、「結露の発生が防げる」だけでなく、単純に家の断熱性能が上がるため、確実に家が暖かくなります。
つまり暖房費が節約できるのです! どうですか?
お金をかけてでも改修したくなってきませんか?
↓こちらに断熱性能について説明しているので、こちらも参考にしてみてください!
結露防止シートはあまりおすすめできない。。
結露には悩んでいるが、窓の改修工事をするお金はないという皆様には、「結露防止シート」という商品を一応紹介します。
吸水性のあるフィルムのようなものを窓ガラスの下部に貼ることで、落ちてきた結露を吸収するという仕組みです。
これを貼れば窓の下の部分がびちゃびちゃになることはありません。
しかし、お気づきの方もいるかもしれませんが、「結露防止」と言っておきながら、「結露を防止」できていないのです。
発生した結露を吸収することで、時間稼ぎをしているだけです。
結局フィルムがびちゃびちゃになり、カビが発生するので、あまり効果はありません。
結露の根本の原因を排除できていないので、あまりおすすめはしません。。。
室内の湿度が高すぎる
「窓の断熱性能」がある程度高い場合でも、室内の湿度が高い状態では、窓に結露が発生する場合があります。
室内の湿度が高い状態とは、例えば「加湿器を使用しているとき」「洗濯物を室内で干しているとき」「換気が不十分なとき」などがあります。
特に冬の季節には加湿器を使用する機会が増えますが、室内の湿度が高すぎる場合は、結露が発生しやすくなるので注意が必要です。
湿度が高くなりすぎないように注意(特に加湿器の位置)
冬の外気は乾燥しているから加湿器を使用しているのに、湿度を上げるな!と言われても困ってしまいますが、湿度が上昇しすぎないように注意すればいいだけです。
湿度計を設置し、あまりにも湿度が高い場合は加湿器を停止させるなどの対策が必要です。
また、加湿器を窓の近くに置いて使用すると、窓や床がびちゃびちゃになることがあるのでこれも注意が必要です。
できるだけ部屋の中央で、床から高い位置から加湿を行うと効果的です。
洗濯物を部屋干ししているときも同じです。
適度に換気をして湿度が高くなりすぎないようにしましょう。
暖房できていない部屋がある
多くの家では、人がいない部屋のエアコンは消していますよね?
そりゃ電気代も上がっているので当然でしょう。
しかし、エアコンを使用していないなど、「暖かくない部屋」が住宅の中にあるとそこに湿気が吸い寄せられてしまうのです。
「暖房していない部屋」(例えば押し入れやクローゼット、使わなくなった子ども部屋など)は、おそらく扉を閉めているでしょう。
つまり、換気ができていないのです。
こうして「結露しやすい部屋」ができてしまうのです。
全館空調という選択肢
そこで「全館空調」がおすすめです!
全館空調とは、簡単に説明すると、「家中どこでも冷房・暖房が効いている」ということです。
世の中のお母様は電気代を想像して震え上がっているかもしれませんが、ご安心下さい。
全ての部屋をガンガンに冷房・暖房するのではなく、「そこそこ快適な温度」に冷房・暖房するのです。
全ての部屋を空調するので電気代はある程度かかっては来ますが、家の温度ムラがなくなることで結露の心配はなくなり、快適性が格段に向上します!
窓以外の結露はもっとヤバい
「結露」と聞くと、どうしても窓の結露をイメージしてしまいますが、壁や柱など普段見えない部分も結露してしまうのです。
これが結構ヤバいんです。
壁の内部や天井裏に結露が生じると、柱や梁に水が浸透していき、木が腐ってしまうのです。
その結果、耐震性に問題が生じたり、カビによる健康被害が問題になることがあります。
壁の内部や天井裏は普段は目に見えないため、結露の進行具合が目に見えないため、より注意が必要です。
まとめ
この記事では、結露が発生する原因とその対策について解説しました!
結露を防ぐためには「窓の断熱性能を高める」「全館空調を採用する」などが挙げられます。
断熱性能については↓こちらでも詳しく解説しているのでぜひ読んでみて下さい
室内の湿度を上手くコントロールすることで結露とサヨナラし、快適で健康な住環境を手に入れることができます!
そして、最も深刻な壁の内部や天井裏の結露にはくれぐれも注意しておきましょう!
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