新型コロナウイルスが流行しているこの頃、「換気」の重要性がいろいろなところで叫ばれていますね。
不特定多数の人が集まる商業施設や飲食店などでは、常に窓やドアを開放して換気をしている光景をよく見かけます。
そもそも換気の目的とは何でしょうか?
簡単に説明すると「新鮮な空気を室内に取り込むため」なのですが、商業施設だけではなく皆さんのお家でも換気はとても重要な役割を担っています。
ではどれくらい換気すれば「十分」なのでしょうか?
分かりやすく解説していきます!
換気の目的=新鮮な空気を室内に取り込む
あらためて、「なぜ換気をするのか」それは、室内の汚い空気を外に排出し、きれいな空気を取り入れるためです。
ここでの「汚い空気」というのは空気が臭いとか汚れているというだけではありません。
- 二酸化炭素濃度が高く、酸素濃度が低い空気
- VOC濃度が高い空気
- 臭いがある空気
- 水蒸気を多く含む空気
- その他の有害ガスやウイルスなどを含む空気
以上のような「汚い空気」を室内から取り除き外の綺麗な空気を取り入れることで、私たちは健康に快適に生きられる訳です。
集中度や快適性にも大きく関わっている二酸化炭素濃度については別の記事で詳しく解説しています!
↓こちらもぜひ読んでみて下さい!
換気の手段
先ほど説明したように、「汚い空気」を室外の排出し、「新鮮な空気」を室内に取り入れなければいけません。
- 窓を開ける
- 換気扇を回す
- 24時間換気システム
換気をする際は上記の手段で(時には併用して)換気します。
では、どの程度換気すれば「十分」換気できるのでしょうか。
必要換気量
換気量とは、「単位時間あたりに換気される空気の量」です。
簡単に言い換えると、「1時間で入れ替わる空気の量」ということです。
建物の種類や、建物の中にいる人の数などによって、必要な換気量というのが計算されます。
換気扇などを使ってその必要換気量を確保しなければなりません。
必要換気量の計算式
「換気量」とは、換気によって1時間あたりに室内に入ってくる量のことです。
そして「必要換気量」とは、室内にいる人間のために快適な環境を維持するための必要最小限度の空気量を指します。
いろいろな計算方法がありますが、必要換気量の計算方法を2つ紹介します!
計算① 気積から求める
換気回数は、「一時間当たりに室内の空気が入れ替わる回数」のことです。
この値は建築基準法によって部屋の役割ごとに決められていますが、住宅の通常の居室の場合は「0.5」を代入して下さい。
天井の高さは、床から天井までの高さのことを指しています。
計算② 1人あたりの専有面積から求める
「20」という数字は、成人男性が静かに座ってる際の二酸化炭素濃度排出量に基づいて計算されています。
分母の「1人あたりの専有面積」には建物の用途・区分によって定められています。
戸建て住宅の場合は、(1人あたりの専有面積)=(部屋の面積)÷(部屋にいる人数)を代入して下さい。
つまり、住宅の必要換気量の計算は「20×部屋にいる人数」を計算すればOKです!
まとめ
どうでしたか?
他にも必要換気量の計算方法はいくつかありますが、住宅の通常の部屋で使う計算式は紹介した2つです。
また、ここで計算された値は最低限の値です。
そのため、この必要換気量の値より余裕を持たせた能力を持つ換気機器を選択することが必要です。
ハウスメーカーなどで住宅を建てられる方はおそらくちゃんと計算されているはずですが、興味のある方は自分で計算してみてもたのしいですよ!
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